永観堂禅林寺(えいかんどうぜんりんじ)
永観律師をさかのぼること、200年余り。禅林寺は真言密教の寺として始まりました。863年、弘法大師の高弟、真紹僧都が、清和天皇から寺院建立の許可をもらい、禅林寺という名をたまわったのです。
禅林寺が大きく発展したのは、永観律師の時代です。律師は、境内に施療院を建てるなど、恵まれない人々のために奔走。永観律師を慕う人々によって、禅林寺はいつしか、永観堂と呼ばれるようになりました。
鎌倉時代に住職となった静遍僧都は、高名な真言宗の僧侶でした。お念仏をとなえるだけで救われるという教えに反発をおぼえ、自分の方が正しいと証明しようと、法然上人の著書を開きました。ところが、いくら読んでも「間違っているのは自分では」と思わせられることばかりでした。ついに、静遍はお念仏の教えに深く帰依します。そして法然上人のまな弟子、証空上人を次の住職として招きました。
証空上人は、すべてを阿弥陀仏にまかせきってとなえるお念仏の大切さを説き、「白木の念仏」と名づけて、人々に勧めました。それは、阿弥陀さまが私たちのような者でも一人残らず救ってくださることへの悦びの念仏といっていいでしょう。のちに、禅林寺は、法然上人を宗祖に、証空上人を派祖にいただく、浄土宗西山禅林寺派の総本山となりました。(永観堂案内より)
下の右側の写真は阿弥陀堂で、左側は阿弥陀堂に続く石段です。永観堂禅林寺のご本尊は非常にめずらしい「みかえり阿弥陀」です。永保2年(1082)、永観50歳のころ、底冷えのするお堂で、永観は、ある時は正座し、ある時は阿弥陀像のまわりを念仏して行道していたそうです。すると突然、須弥壇に安置してある阿弥陀像が壇を下りて永観を先導し行道をはじめられた。永観は驚き、呆然と立ちつくしました。この時、阿弥陀は左肩越しに振り返り、 「永観、おそし」 と声をかけられ、そのまま振り返ったままなのだそうです。なんとも不思議な話です。

【永観堂DATA】
夜間拝観時間:15:30〜21:00
見ごろ:11月中旬〜12月上旬
拝観料金:600円
Web:http://www.eikando.or.jp/


